それって高い? 安い?

さんま

今年はサンマが不漁で高いらしいわ。さっきスーパーに行ったら、1本150円もするからビックリしちゃったわよ!

これは、私がまだ高校生の時に、何気なく母親が言った言葉です。

当時の私は
1本150円という値段は高いの??普段、サンマの値段を見てないから高いかどうか分からないし、むしろ150円という響きには安さを感じる」と感じていました。

大人になった今ではさすがに、身の回りのモノについて、それが高いのか安いのか目利きは効くようになってきましたが、それでも悩むときはあります。

  • その電化製品は高いの?
  • その会社の株価は高いの?
  • そのマンションの値段は高いの?

私たちは、どうやってその値段を評価しているのでしょうか。

けっこう漠然と判断していませんか?

比較サイトを検索して、そこに安いと書いてあれば安心できるのでしょうか。

モノの値段を評価するというのは、かなり奥深いテーマであり、最初にしっかり意識しておきたいポイントですので、冒頭のサンマを例にして考えてみます。

モノの値段を評価する方法

他のお店の値段と比較して評価する

同じものがもっと安い値段で手に入ると分かれば、これは高いなと判断することができます。汎用品を評価するには有効ですが、世界に1つしかない1点ものは評価できません。

過去の値段と比較して評価する

私たちが漠然とやっているのはこの方法ですよね。私の母が、サンマ1本150円を高いと言うのも、以前は1本100円で買えていたからです。しかしながら、過去の値段と比較しても、現在から未来の値段がどうなるかは誰にもわかりません。

グラム当たりの値段を評価する

実は、温暖化でサンマが巨大化していたから高かったのかもしれません。単位当たりの値段で比較をしないと見誤ります。

代替え品となるサバやアジと比較してみる

夕食のおかずとして競合となる、サバやアジの値段は現在いくらで買うことができるでしょうか。もし、それらが1本200円だとしたら、サンマ1本150円は相対的には安いとも評価できます。

将来どれぐらいの利益を見出すかを考える

「俺さ~、お前からだったらサンマ200円で買ってもいいよ。ボーナス出たらな」
もし、そんな奇特な友達をお持ちだとしたら、サンマ150円の価値も変わってきます。

サンマを食べたことによる満足度を考える

主観的な満足度が高ければ、別にサンマ1本100円でも200円でもいいんです。
大根おろしに醤油を垂らして、 よく焼けたサンマを頬張る……(・∀・) ウマイ!

以上、モノの値段を評価するにあたっての評価軸を6点ほどあげてみました。

サンマを例にとって説明しておりますが、上記の考え方は、車でも旅行でも家でも、どんな買い物でも適用できると思います。

幸せなお金の使い方

「幸せな人生を送りたい」
もし、そうお考えなのであれば、評価軸の中で一番大切にしたいのは、最後にあげた主観的な満足度です。

家族全員で旅行に行くと高いな……。そんなお金があるなら、住宅ローンを繰り上げ返済しないと……。

お気持ちは分かりますが、ちょっと待ってください。本当にそれでいいのですか?

……想像してみて下さい。

自分は80歳、配偶者にも先立たれて一人暮らし。
子供や孫たちは離れたところに住んでいて、共働きだから忙しく、年1回会えるかどうか。

そんな状況で、手元に節約で残した50万円があったとしたら、あなたはどう思うでしょうか。おそらく、ケチらずに家族旅行に行っておけばよかったと思う事でしょう。

お金を使って満足度が得られる使い道というのは、そんなにたくさんあるチャンスではりありません。

  • ある程度の比較検討を行った後は、目をつむって、自分と家族の主観的な満足度で決める
  • 決断した後は、その満足度だけを一心不乱に見つめて、それ以外のことは考えない

これが、幸せなお金の使い方の要諦です。

追記 2016/12/29

モノを買う時には、安く買うのも大事ですが
タイミング良く買うというのも同じぐらい大事です。

もし、自分が買ったのと同じものが、後で安く売られていたとしても
自分は幸運の女神に指名料を払ったんだと納得することにしましょう。