どうも、ケビン松永と申します。
新卒で大手SIerに就職し、15年間システムエンジニアとしてサラリーマンをやっておりましたが、40歳の時に思い悩んだ末に独立してフリーランスSEに転身しました。
フリーランスって稼げるって聞きますけど収入の相場はどれぐらいですか?
よし、具体的に教えたるで〜
まずはIT業界の収入相場から
すでにIT業界で働いている方には釈迦に説法かもしれませんが、IT人材という商材は「1人月いくら」という人月単価で取引が行われております。
そして人月単価は、会社の規模や人材のクラス別で相場があります。下記はクライアントが支払うエンド価格の相場表です。
クラス | 会社規模 | エンド相場 |
ITコンサル | 大規模 | 240万/月 |
ITコンサル | ブティック | 200万/月 |
SIer元請SE | 大規模 | 160万/月 |
SIer元請SE | 中堅 | 125万/月 |
上位エンジニア | − | 100万/月 |
下位エンジニア | − | 80万/月 |
運用/ヘルプデスク | − | 60万/月 |
フリーランスエンジニア(SE)の相場を考えるにあたっても、まずはこの金額がスタート地点となります。
フリーランスエンジニア(SE)の収入相場は?
残念ながら、フリーランスで入る場合は、上記のエンド価格がそのまま貰えるわけではありません。
そもそも大企業と個人が直接取引をするのは非常にハードルが高いです。基本契約を結ぶ前に信用調査もありますし、口座も簡単には作ってくれません。ですので、企業から仕事を受託するには、エージェントを媒介する必要があります。
商流にもよりますが、仮に下記のような商流で仕事を受託したとします。
クライアント → アクセンチュア → エージェント会社 → ケビン興行
こういったケースですと、大体25%ぐらいをマージンと見ておけば良いでしょう。
ですので、フリーランスの相場表は下記のようになります。
クラス | 会社規模 | エンド相場 | フリーランス相場 |
ITコンサル | 大規模 | 240万/月 | 180万/月 |
ITコンサル | ブティック | 200万/月 | 150万/月 |
SIer元請SE | 大規模 | 160万/月 | 120万/月 |
SIer元請SE | 中堅 | 125万/月 | 95万/月 |
上位エンジニア | − | 100万/月 | 75万/月 |
下位エンジニア | − | 80万/月 | 60万/月 |
運用/ヘルプデスク | − | 60万/月 | 45万/月 |
ITプロジェクトの多重請負構造と収入の関係については、こちらの記事に詳しく書いておりますので合わせてご覧ください。
ケビン松永の会社員時代の収入
Twitterでは「年収1000万円」というキーワードが定期的にタイムラインを賑わせておりますが、私の年収1000万円を超えたのは、たしか36歳で課長職に昇格してからで
会社を辞める直前でも
- 月収:55万円*12ヶ月
- ボーナス:200万円*年2回
ぐらいで、年収は1100万円に届かないぐらいだったかなーと思います。
フリーランスの収入相場と比較してみると
- 月額100万:課長職と同等の収入 ← ここは確保できそう
- 月額130万:部長職と同等の収入
- 月額150万:本部長と同等の収入
- 月額170万:役員級と同等の収入
という感じに思えたので、思い切って独立に踏み切った次第でした。
前職における年功序列
前職は日本を代表する大手製造業で社内制度も変革を続けてましたが、まだ年功序列の処遇制度が色濃く残っていました。
若い頃はそんなに給料は多くないのですが、真面目に仕事をしていれば誰でも上位の主任級(課長補佐)ぐらいには昇格できて、そうなれば年収は850万円~900万円ぐらいはもらえました。
だからと言ってはなんですけど、歯に衣着せぬ図に物申すと
前職の社内には、年収800万後半〜1000万ぐらいなのに完全に無能
という人材がゴロゴロ居たんですね。
いや、みんな基本的に真面目なんで、仕事はしてるんですよ。でも悲しいかな無能です。
エース級の自分が必死こいて成果あげても、無能な彼ら彼女らと自分の年収は大差ありません。
いいかげん、やるせなくなってきた。。
どんどん魅力が薄れる出世街道
さらにこれから出世して行くと、今度はその無能たちを
「どうやって食わせて行こうか」
という事に頭を悩ませて行かなければなりません。上に行けば行くほど、管掌する組織が大きくなるため、面倒を見なければならない無能が増えていきます。
それでも昔はですね。トップまで上り詰めなくても、組織に奉公してそれなりに出世すれば旨味もありました。
・本社で役職定年を迎えても、退職金をもらい、子会社の役員になる。
・閑職のポストで日々暮らしながら、何年かおきに子会社の役員を転々として、何回も役員退職金もらう。
そんな感じで仕上がるというスキームは今でもあります。
しかしながら、近年は管理職ポストも確実に減ってますし。子会社も統廃合され、本体とシナジーの薄い事業は事業譲渡され、役員ポストもどんどん減っています。
また、そういった構造改革を経て、会社の業績が上がったとしても、頑張った社員の待遇が上がっているかといえばそうでもありません。
出世を勝ち抜いて、成果を上げた幹部級の役員報酬が急激に上がっているわけでもないです。有価証券報告書を見ても、1億円越えの役員報酬をもらっているのは社長と会長ぐらいですし、ストックオプションだってしょぼいですしね。
まあハッキリ言って、年功序列・終身雇用というサラリーマンを報いる制度が音を立てて崩壊してるにも関わらず、次の制度が見えてないままなんですね。
- 無能を食わせて行かなければならない
- 出世ポストもますます減っている
- 報酬増えても社会保険料/税金はますます増加
- 退職金スキームも継続性があやしい
そんなこんなで、私は出世の階段を登るのを自分で辞退しまして、独立して自分で収入を得ることを決意した次第です。
自分で建てるガチンコの事業計画
独立してから、自分の会社の予算や事業計画を立てるわけですが、これがメチャクチャ楽しいです。
売上/利益が伸びれば、それがそのまま自分自身の収入になる訳ですからね。上から降ってくるノルマとは訳が違います。
健全に目が血走ってきて、自分の中から自然と右肩上がりの業績を作りたくなってくる。
今期は、前年比+130%で予算を組んでいます。是非とも達成したいです!
代表者取締役ケビン松永は議長席に着き、直ちに議事に入った。
第1号議案 役員報酬の決定に関する件
議長は、取締役の役員報酬は、代表者取締役に一任してもらいたい旨を述べ、その議決をはかったところ、一同これを承認可決した。(自分しかいない) https://t.co/70oCUBhHAO
— ケビン松永 / フリーランスSE (@Canary_Kun) October 17, 2018
不遇はナイフのようなものだ。ナイフの刃をつかむと手を切るが
取手をつかめば役に立つ - ハーマン・メルヴィル –