どうも、ケビン松永と申します。
新卒で大手SIerに就職し、15年間システムエンジニアとしてサラリーマンをやっておりましたが、40歳の時に思い悩んだ末に独立してフリーランスSEに転身しました。
IT業界のフリーランスにとって案件の選球眼は命
私は、たまにキャリア相談もやっておりまして、そこでもよくお話しすることなんですが
自分がどんな現場を踏んでどういう経歴・キャリアを積み上げていくのかというのは、サラリーマンであってもフリーランスであっても非常に大事です。
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— ケビン松永 (@Canary_Kun) June 1, 2021
IT業界は本当に変遷が早いので、立ち止まったら簡単に死ねます。
人材の需要の強そうな方を予測しながらキャッチアップしていき、少しづつ自分のポジションをシフトしていかないとどんどんジリ貧になってしまいます。
この時代、新しいことを学べなくなって立ち止まったらジ・エンドですよ。
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— ケビン松永 (@Canary_Kun) June 24, 2021
3年後、どんなプロジェクトにどういうポジションで入っていたいのか。そのポジションに入るためには、職務経歴書にどういう経験・キーワードを刻んでおくべきなのか。そのために、次はどんなプロジェクトに参画したら良いのか。
そんな感じで、ゴールから逆算してキャリアを積んでいく。そういう思考を持って、スキル人材に対する需要を感じ取りながら自分の仕事をシフトしていければ、まあ歳を取っても食いっぱぐれることはないと思うわけです。
そうすると、大事になってくるのは案件の選球眼になります。
シンドバッドの花嫁選び
ここで、フリーランスの案件選びにも参考にできる「シンドバッドの花嫁選び」という応用数学の問題についてご紹介しましょう。
【シンドバッドの花嫁選び】
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- あなたはシンドバッドです。
- これから100人の花嫁候補が1人づつ壇上に出てきます。
- 壇上に出てきた花嫁候補について、あなたは花嫁にするか、見送るかを決めなければなりません。
- 花嫁を決定した場合はそこで花嫁選びは終了となります。
- もし見送った場合は、後で後悔しても二度とあなたの花嫁にはなってくれません。
このような状況下において、一番良い花嫁を選ぶには、どのようなアプローチを取ったら良いと思いますか?
この問題、実は応用数学の世界では最適解がありまして
- まず最初の1/3 (正確には36.8%) は問答無用で見逃す。(参考値とする)
- 次の人が出てきたら、参考値の中で最も良かった人と比較をする。
- もし、参考値の中で最も良かった人を上回る人逸材が出てきたら、その瞬間に即決する。
という方法論を取ると、「最も良い花嫁を選択できる確率が最大」になります。
私は自分自身が新規案件に参画するときは、このシンドバッドの花嫁選びの考え方を応用して、けっこうな数の応募・面談をします。端的に言えば案件の選り好みです。
まあ現行の案件のクライアントワークをしつつ、次の案件の面談をするのも大変は大変なんですけど、どの案件に入るかは非常に重要なので、そこは踏ん張りどころだと思って頑張ります。
地雷案件の見極め方
ここまでIT業界ののフリーランスにとって案件の選球眼は命であるという話をしてきたわけですが、世の中には地雷案件というものがあります。あるどころか、けっこうカジュアルに転がっています。
地雷案件、一度でも踏んでしまうと心身に及ぼすダメージが大きいです。そりゃ、誰だって、最後の最後まで諦めずに、自分の力で立て直せたらそうしたいですよど、残念ながら沈みゆく船は誰にも止められません。
地雷案件なのか、はたまた泥舟なのか、注意深く観察する能力こそが、自分自身の生存確率を上げます。
….と前置きが長くなりましたが、このエントリは私自身の体験による「地雷案件の見極め方」ノウハウとなります。
それでは参ります。
案件キーワードから探る地雷案件
急募!即日稼働可能!
ITプロジェクトというものは計画が第一です。仕事は段取りが8割。いきなり今日面談して、明日から仕事来てくれって、高校生のアルバイトかよ。
急募のプロジェクトというのは、既に何か緊急事態が起こっていると思った方が良いです。計画的に仕事ができていない、コントロールできていない、そういうプロジェクトだと思って謝絶しましょう。
指示待ちではなく、自ら中心となって、1人称で自走できる方
いやー、気持ちは分かるんですけどね。
読み替えると「関わり合ってる暇は無いから、自分で調べてヒアリングして、うまいことやっちゃってくれ」です。もっと文字数を節約すれば「丸投げ」。
確かに丸投げされた方がやりやすいこともあるんですけど、発注者責任を最初から放棄されると入ってからいろいろツライです。
フリーランスとして入るからには、スコープ外のタスクとか、そこはプロパー(正社員)の仕事だろーとか、そういう部分を巻き取ってくれるマネージャーの配下で仕事をしたいものです。
刻一刻と変わるお客様要望に柔軟に対応できる方
行間から「仕様変更を仕様変更として管理できない」「クライアントと対等に折衝できない上下関係」が漂ってきてますね。
元請のマネージャーがクライアントと折衝する気がない人だと、こういう募集要項を書いちゃいますよね。奴隷じゃないんだから、言うべきことは言ってもらわないと困ります。こっちは末端なんだから、もし元請が弱腰だったらクレームの1つも言えません。
やる気があり、困難な局面でも逃げ出さず冷静に対応できる
令和の時代に「やる気」を持ち出さないでほしいです。過去、やる気を持ち出してくる人にロクな仕事なかった。
「やることさえやってれば、俺は稼働時間とかうるさいこと言わないから」と言いながら、そのやることさえがめっちゃハードル高いマネージャー思い出してムカついてきました。
それに、困難な局面になったら逃げ出しますよ。だからフリーランスやってるんですけど分かってますか?
困難な状況を突破する胆力、粘り強さをお持ちの方
同上です
複数のプロジェクトを掛け持ちするポジション
複数のプロジェクトに兼務で参画すると、上司となるマネージャーが複数人になりますが、マネージャー間でリソースマネジメントはやってくれないのでだいたい疲弊します。
そのマネージャー同士が仲悪くて、ぜんぜん会話してくれなくて、自分が伝言ゲームやってたの思い出してムカついてきました。
火消しPJ
最初から炎上しているプロジェクトの火消し要員であるということを明示してくれる良心的な会社もあります。本当にありがたいですね。遠慮なく辞退しましょう。
面談時のヒアリング内容から探る地雷案件
前任者との交代
「今月末で前任者が退場するのでその代替です」
このパターンは怪しいです。プロジェクトやチームに嫌気がさして、前任者が逃げ出した可能性が大いにあります。前任者との引き継ぎ期間・オーバーラップもないまま、急募での募集となっているとますます怪しい。
単に前任者がパフォーマンス不足で交代という可能性もありますが、モンスタークライアント、パワハラ気味のマネージャーであるという可能性を念頭に置きながら案件内容をヒアリングしていく必要があります。
プロジェクト参画後、面談者とはすぐに連絡が取れなくなる
すでに転職が決まっている人が、自分の後釜を探しているパターンがあります。こちらも上記の前任者との交代に似てますね。
右も左も分からないままでプロジェクトに参画して、前任者に問い合わせができないって結構キビシーですよね。
実は私もよく分かってないんですけど
案件に関する質問をしても、曖昧な回答しか帰ってこない、面談者の言葉に力がない。
ははーん、あなた自身が最近になって、寝耳に水でいきなりプロジェクトマネージャーにアサインされましたねー。
まだ受注していない
案件の面談を受ける場合には、その案件の受注確度については必ず確認しましょう。
クライアントに予算はあるのか、元請はすでに受注・契約済みなのか、これから提案書を出すのか、コンペだったら決定するのはいつなのか、他の人材との面談状況はどうなのか。
かなり確度が柔らかい段階で人材募集している案件もよくあります。
まだ、確度が低い案件であれば「こちらも並行営業します」「XXまでなら待てます」としっかり意思表示をしましょう。
案件に非モテコミットをしてしまい、ずっと連絡を待っていても連絡が来ず、ずいぶん後になって「あの案件なくなりました」みたいなことになるとストレスも溜まりますし時間も無駄になります。
あなたの地雷案件見極めノウハウも教えてください
以上が、私の個人的な体験から得た「地雷案件見極めノウハウ」になります。
ただ、1個人の体験談なんてたかが知れています。
このエントリを読んで頂いた方、もし地雷案件ノウハウをお持ちでしたら是非教えてください!本エントリに追記させていただきます。
一緒に集合知を集めて地雷案件を徹底回避しましょう!