どうも、ケビン松永と申します。
本業のITコンサルの傍らで、不動産賃貸業をやったり、オンライサロンを運営したり、Twitterで大喜利をしたりしながら毎日を過ごしています。
都心部でのマンション価格高騰が止まらない
首都圏ではマンション価格がうなぎのぼりな状況が続いております。
数年前まで「さすがにオリンピック後は下がるだろう」という希望的観測がありましたけれど、そのオリンピック自体が開催されるかどうかすら怪しくなったコロナ禍を物ともせず、ここ2・3年を見るだけでも20%から30%は値上がりしています。
70㎡換算で東京23区は6141万円、都心6区は8916万円。中古もずいぶんお高くなりました。
中古マンション価格、首都圏で初の4000万円超え 3月: 日本経済新聞 https://t.co/ILEVjE4MDA
— Manjo Shimahara(島原万丈) (@Manjo_Shima) April 22, 2021
資産価値という観点でマンション購入を見ると
- 都心で立地の良いマンションを買う方が資産価値が下がらない
- 低金利だから借りられるだけ借りた方が良い
- 売りたい時に売れて、その時に資産価値が大きく下落していなければ、住宅ローン返済は貯金しているのと同じ
ということですので、少なくとも過去10年間はグロスの金額は高くとも立地の良いマンションを買った方が、トータルの住居費は安くなりました。
残酷な現実:都心まで通勤1時間以上の国道16号30km圏郊外に一戸建を新築4000万円で買うと10年後の再販2000万円以下。東京駅5km圏の湾岸タワマンなら新築8000万で買っても10年後の再販7500万円ー8000万円。実質負担は後者が安い!こういうのが格差開くメカニズムだからね!試験に出ないけどよく覚とけ! https://t.co/pONFh9TAlI
— 田端塾長@Carstayでキャンピングカーの長期割はじめました! (@tabbata) August 18, 2019
・フルローンでマンションを買います
・5年間ローンを返し続けます
・5年後に(諸経費込みで)買った価格と同じ値段で売れたとします
さて、あなたの手元にはいくら残るでしょうか…?
正解は「5年間返し続けたローンの総額」です。
…という簡単な算数が理解できるかどうかで社会が分断されている
— ケビン松永 (@Canary_Kun) January 21, 2020
世の中すべてがハイスペ共働きだけではない
そうは言っても、7000万円〜8000万円のマンションを買える層って限られてると思うんですよね。
私も前職は日本を代表する大手企業勤めで、妻も公務員で共働きしてましたから、当時の世帯年収としては平均よりも上だったとは思うんですが、それでも7000万円のマンションを買ったとすると、だいぶ家計の資金繰りが苦しかったはずです。
のらえもんさんがbizSPA誌上で
「7000万円のマンションを買いたい夫婦」の収支シミュレーションを紹介していて、その中で「7000万円でもじゅうぶん子育てと貯蓄が可能な水準でした」となっていましたが….
それでもですよ
- 夫の手取30万円、妻の手取20万円、世帯トータル50万円(月間)
- ローン金利は35年固定の1.4%でフルローンを組むと、毎月21万円の返済
- 管理費修繕費 + 固定資産税を月割りすると毎月8万円の付帯費用
という条件だと、家計のキャッシュフローさすがに辛くないですかー?と思うわけです。
まあ、毎月の21万円の返済が、ほぼ無利子でコンクリ貯金だと考えたとしても、可処分所得50万円のうち29万円が住居費+コンクリ貯金に消えていってしまうと、残りの21万円で生活していくことになります。
まだ第一子が生まれる前の状態で、既に毎月の支出が36万円なので、毎月15万円のキャッシュフロー赤字です。その赤字をボーナスで埋めていく家計構造になります。
共働き世帯年収1150万円の家計がこれだけ資金繰りに四苦八苦するのは、家計に占める住居費がさすがに大きすぎて、家計のバランスを欠いてるからだと思うんですよ。住宅ローン返済の毎月21万円がコンクリ貯金だったとしても。
さらに、世の中すべてがハイスペ共働きというわけでもなく、親から支援も受けられない一般ピーポーは、もう少し現実的な落とし所を探すしかありません。
コロナ禍で住まいに求める要件が変わった?
以前、こんなエントリを書いていました。
これを書いたの2019年9月で、コロナ禍が始まる全然前だったんですが、コロナが始まってリモートワークが当たり前のものとなり、ここで書いていたことが現実になりつつあります。
特に私の従事してるIT業界なんかは、フルリモートに近い形で仕事をしている人が大半です。
エンジニアの方で、地方都市在住だけど、フルリモートで東京の会社に正社員で転職したという事例を立て続けに聞いて、わりと衝撃を受けました。
フルリモートでなくとも、毎日の通勤がなくなり、今後も一定の頻度で自宅から仕事をすることになるのであれば、住まいを選ぶ際の間取り・広さにも影響してくるし、当然ながら予算や立地にも波及してくるのでは…。
そんな形で、コロナ禍をきっかけとして、住まいに求める要件というものも変化が見られるのではないかと考えています。
もちろん、業種による違いや、インパクトの広さ・深さは一様ではないし、それぞれの方の見えている景色は異なると思うので、今後の見通しも割れるんだと思いますが
個人的には、これまでの職住近接駅近信仰から、郊外・地方都市への揺り戻しがそこそこあると思うのでありました。
クリエイティビティで勝負をしているハイスペ夫婦の話はしていません。普通の企業勤めで、親の支援も受けられない、一般ピーポーの話をしています。
柏にファミリーマンション買ったよ
まあ、そんな考えもあったところに、良さげな築浅区分マンションを紹介してもらったんでオーナーチェンジで買ったんですよ。
- 柏駅徒歩10分ちょっとの72㎡ 3LDK
- 築6年 約35万円 / ㎡
- 賃貸中 オーナーチェンジ 表面利回り7%
スペック的にはすべてが「まあまあ」のマンションですが、普通のサラリーマンが買えるのってこんなもんじゃないですか…?
柏には知り合いは何人か住んでいるものの、個人的にまったく土地勘が無いので、ネットで調べたり有識者に聞いたり、購入するにあたってはいろいろ情報収集しました。
結論としては「まあ、この価格で買えば大負けはしないかな」ってとこですね。
後背地を含めたベッドダウンとして人口ボリュームもありますし、商業地としての柏駅周辺から徒歩圏内であれば賃貸も付くだろうし、賃貸付かなかったら実需向けに売ってもキャピタルゲインも狙えるし
「持ってよし、売ってよし」のポジションになるかなという判断と、法人としての金融機関開拓、融資の実績を作るという意味でも手頃かなと考えて、買付出させて頂いた次第です。
この人口減少時代にも、流山市・柏市は再開発に伴って人口流入が続いています。
郊外・地方と一口に言ってもその状況は千差万別であり、少し解像度を上げて見ていく必要があるのかなと思ってます。
郊外の再開発も、沿線全体を面で開発するというのは無理なので、事業者からは地域のターミナル駅に人口を集約するような意図を感じます。 買い物だけでなく、サテライトオフィス、保育園、介護施設なども併設させて、そこに周辺人口の流れを集約させていく感じですね。
流山・柏・藤沢が最大の円…?
合理的に考えて千葉の時代が来た https://t.co/kfCWb6ENrH— のらえもん (@Tokyo_of_Tokyo) May 5, 2021
なお、タイトルにも使わせてもらっている「合理的に考えて○○」は「住んで埼玉」さんがオリジナルです。
上尾に行き着いたヤング夫婦の話https://t.co/MQcRNtqCxZ
— すんで埼玉 (@sunde_saitama) May 27, 2021
人生はポジショントーク
少し先の未来はこうなるのでは?
ということを自分なりに考えた上で、その未来にベットするべく自分のポジションを移していくのが楽しいですね。
すでに家を構えている人はどうでもよくて
関心事は「今から家を買う/借りる人がどう考えて動くか」というところです https://t.co/cyq10wVL0W
— ケビン松永 (@Canary_Kun) May 27, 2021
今後どうなるかなんて私にも分かりませんが、自分の信じる方向で今後も積木を積んで参ります。
最後までお読みいただきましてありがとうございますっ!
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