どうも、ケビン松永と申します。
新卒で大手SIerに就職し、15年間システムエンジニアとしてサラリーマンをやっておりましたが、40歳の時に思い悩んだ末に独立してフリーランスSEに転身しました。
山根さん(仮名)の転職体験談
今回は、最大手外資系SIerから、キャリアと年収アップを目指してITコンサルへの転身を図った山根さんに体験談をインタビューして参りました!
山根さんこんにちは。今日はよろしくお願いします。
よろしくお願いします!
簡単に自己紹介をお願いできますか?
山根(仮名)と申します。私は大学卒業後、外資系の大手SIerに入りまして、以来17年間、大規模PJのシステム開発・運用に携わってました。
ずっと流通業界を担当してたんですが、2年前から金融業界を担当しておりました。
山根さんの転職体験談、個人的にもすごく興味深くてですね、いろいろと突っ込んでお聞きしたいんですよ。
というのも山根さんの前職の会社は、コンピュータ黎明期からIT業界のガリバーで、現在でも最大手の一角を占める世界的な大企業じゃないですか。
つまりは、転職を志す人の大多数が目指す目的地みたいな印象があるんですよね。
なるほど、社外からはそう見えますか…。
なので、転職を思い立ったきっかけについて詳しく聞かせてください
転職を思い立ったきっかけ
17年間も務めた会社を辞めて、なぜ転職をしようと思い立ったんでしょうか。
背景やきっかけとなる出来事がありましたら教えてください。
大きなきっかけは、2年前の異動ですね。金融業界のインフラを担当する部署でPMをやる事になりまして…。
あああ、もう聞く側なのに胃が痛くなってきました
こんな感じですかね…。
24時間365日のオンラインシステム(お客様はヤクザ企業)の運用保守は、24時間365日ほど仕事の緊張感が抜けない素敵なお仕事 https://t.co/NZv66iIHUh
— はとぽっぽ🕊会社員×サイト運営×不動産投資 (@junsvest) October 13, 2018
入社とか配属の動機に
「ミッションクリティカルなシステムに携わって、社会に貢献したい」という若い衆かいるけど実際にミッションクリティカルなシステムに携わってる人々は、日次で停止できるシステムに携わりたいと思ってるよ。夜間バッチがコケて、携帯にメール飛んでくる人生はしんどいよ。
— ケビン松永 (@Canary_Kun) November 16, 2016
まさにその通りですね。
ミッションクリティカルなシステムが止まってしまうと、社会活動や経済活動自体が止まってしまうので、それを支える仕事が重要なのは理解するんですけどね。
でも、そのミッションクリティカルなシステムに従事するワイ達は「24時間365日の問い合わせ対応を行う」という条件で企業と労働契約を結んでるわけじゃない。
そうです。仕事内容や求められる責任に対して、待遇が全然見合ってないんです。
本番機器からエラーが出れば時間構わず連絡対応しなきゃいけないし、検証環境のDB容量パンクして電話掛かってくるし、なんだかもう…。
私は、開発プロジェクトのインフラPMとしてリーダーやってたんですが
- マルチベンダー体制なのにクライアントのベンダー管理スキルが欠如
- 多大に発生する各社間の調整事項と巻き取り対応
- 炎上してるのに絶対に変えられない当初スケジュールでのサービスイン
- マネージャーに相談しても「とにかくやってくれ」の一点張り
マネージャーの口から無責任に出てくる 「こっちで巻き取るしかないだろ」 という言葉を聞くと、心が死にますよねw
それな
ただまあ、ストレスフルで深夜残業もありつつもチームの雰囲気は良かったし、仕事内容自体にもやり甲斐は感じていましたので、サービスインまでやり切ったら転職活動を始めようと心に決めてた次第です。
会社の未来に閉塞感は感じていたか
もう一つお聞きしたいと思ってたのは、前職の企業の内情です。
最初に申し上げましたが、前職の企業はコンピュータ黎明期からのIT業界のガリバーです。
ただ、「クラウドへの対応遅れ」「AI/DX事業が思うように立ち上がってない」などの現状もあり、GAFAやMicrosoftなどの第1線級と比較すると今後の見通しが不透明な感はあります。
もちろん、既存の事業がしっかりしてますので、しばらくは経営が傾くことはないと思いますが、そういう閉塞感が転職の背景にあったりしましたか?
実際、それはありましたね…。
社員として、プライドを持てるような場面が年々少なくなってきたといいますか…。
- グローバル全体で利益が減少している
- そこからくる強烈なコストプレッシャー
- 出世や給与上昇の停滞
- クラウドやAIの結果が出ない現状からくる暗いムード
といったところです。
ただ、昔の良かった時代を知っている50代前後の人は、会社への忠誠度も高く誇りを持ってやっているように見受けられました。
余計に悩ましい状況ですね…。
事業やモラルが崩壊してればすぐに踏ん切りつくでしょうけど、真綿で首が締まるようにちょっとづつ下降している状況って、決断するタイミングが難しいですよね。
年収・家族・住宅・貯蓄などの質問
前職での年収はどのぐらいでしたか?
1000万前後といったところです。その年のボーナス額の変動によりました。
ご家族はいらっしゃいますか?
共働きの妻がおります。子供はいません。
ザ・DINKSといった感じですね。住宅事情や貯蓄の状況はいかがでしょう
2005年に中古でマンションを買いまして、ちょうど今年の4月頃にローン完済しました。世帯の貯蓄としては1000万ぐらいで、ほぼ妻の貯蓄です 苦笑
だいぶ早い時期にマンション買ってますねー。共働きで住居も貯蓄もあり、着実にキャリアも積んでいる。
転職に関する後顧の憂いが全然ないですね! 完璧やw
転職活動で重視した項目
転職を行うにあたって、年収・キャリア・ワークライフバランス・勤務地等々、様々な切り口での評価軸がありますが、山根さんが転職活動で重視した項目は何でしょうか?
月並みですが、年収・ポジションアップですね。
ただ、モラルが低いところで働くのは嫌ですので、会社文化・組織風土が良さそうかという要素も重視しました。
転職活動の方法
転職活動は、エージェントを使って活動した感じですか?
そうですね。転職エージェントと、知り合いの伝手(リファラル)を併用した感じです。
SIerからコンサル業界と少し軸をずらした転職だったので、業務内容を具体的にイメージするために、エージェントに頼んで面接の前にカジュアル面談をセットしてもらいました。
転職の情報収集で、特に役に立ったサイトはありましたか?
Openworkに登録して、候補としている企業の口コミを確認しました。あと、戦略コンサルの人の転職ブログなんかも参考になりました。
自分と似ている境遇の人の体験談を読むと、転職のイメージがリアルに湧いて良いです。
転職活動にはだいたいどれぐらいの期間が掛かりましたか?
最初の情報収集から考えると、内定をもらうまでは3ヶ月ぐらいは掛かりました。想像してたよりけっこう長い道のりでした。
3ヶ月でケリつくのはだいぶ順調な方だとは思いますけど、それでもストレスフルな期間なので実感としては長いですよね。
大変だったこと
エージェントや企業の面接対応などの時間はどうやって捻出しましたか?
半日年休を使ったり、研修と同日に調整して早めに現場を離脱したりとか…。時間を捻出するのはそこまで大変だもなかったですが、勤め先に隠れて行う活動にはなるので、それなりに気苦労はありました。
職場のメンバーと話してて、転職の話題が出た時とか…
内心ギクッとするんですけどメンバーに悟られないように平静を装ったり、「転職なんて考えたこと無い」と誤魔化したりするのがちょっと辛かったです。笑
転職後の職種
SIerから転職されて、今後はビッグネームの総合コンサルファームですが、職種はITコンサルですか?
まあ主軸はITになるとは思いますが案件によって、戦略・IT拘らずに対応していくことになりますね。
チームワーク色が強い社風なので、その中でプロジェクトリーダー的な立場で仕事する感じです。
転職して年収は上がりましたか?
おかげさまで20%ぐらいアップしました。
おおおおおお、すばらしい!
転職活動を振り返ってみて
転職活動を振り返ってみて「こうしておけば良かった点」はありますか?
自分の強みや志望理由など、面接の受け答えって場数を踏んで徐々に上手くなってくるんですよね。
だから、第一志望の企業との面接は最初にセットするのではなく、最後にセットするべきだったなと思ってます。。
最後に、これから転職を志す人に対してアドバイスをお願いします。
転職活動は、オープンな市場に自らが商品として晒される貴重な機会であり、最終的に転職に踏み切るかどうかは別としても、転職活動を行うこと自体に大きな意義を感じました。
転職活動することを決心したのならば、絶対に損はないので、最後までやり切って欲しいと思います。
山根さん、今日はお忙しいところありがとうございました!
・最大手外資系SIerから総合コンサルファームへの転職で年収をアップ
・転職エージェントと知人の伝手(リファラル)を併用しての転職活動
・情報収集開始から内定までに3か月ぐらい
・面接は徐々に上手くなるので、第1希望は最後に持ってきた方が良い
・転職活動は自分の市場価値がよく分かる貴重な機会
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