以前、IT・英語・会計は共通のビジネス言語として学ぶべきというツイートをしていた記憶があります。これらのスキルを重要性の比率で示すとすると、IT:英語:会計=6:3:1ぐらいで考えたらよいでしょうか?
質問者様の職業と、今後の目指していく方向性によると思いますが、仮定を置いてみて回答します。
ビジネススキルの三種の神器について
質問者様が言及されたツイートはこちらですね。
自分が若い頃、勝間和代さんが
IT: コンピュータの言語
会計: お金の言語
英語: グローバル共通語この3つの言語を使えるようになれば、絶対に食いっぱぐれない、と言ってたのを読んで
「へーそうなんだー」と何となく身につけてきたんだですけど
独立してから、その威力を痛烈に体感している
— ケビン松永 (@Canary_Kun) 2018年11月29日
手前味噌で恐縮ですが、私自身について申し上げると
- ITは専門家で高度資格も多数保有
- 英語は駐米経験もあり仕事で使えるレベルではある
- 会計はUSCPA・日商簿記1級
といった具合で、若い頃から堅実にスキルを積み上げてこれたかな〜とは感じております。
神器を3つも持っていると、対応できる案件の幅も格段に広がりますし、全部できる人は多くはいないので自分自身の競争力も高まります。
質問者様の立場を仮定する
最初に、質問者様のバックグラウンドを仮定しておきます。
- 仕事は私と同じくIT業界
- 現在の基盤は日本にあり、将来的にも海外に基盤を置く予定はない
- 配偶者・子供2人と同居の4人家族
まあ、そんな感じの将来をイメージしている、20代半ばの方からの質問だと勝手に想像して、質問回答をいたします。
最初に結論を申し上げます
私、個人の勝手な意見で重要性を比率で表すと、IT:英語:お金 = 4:2:4 です。
ただし、お金という部分が
と細分化されます。
これらのスキルについて、順番を追ってご説明します。これから挙げるスキルレベルは、普通の人の努力の範囲で十分届くレベルの難易度です。ただ、1〜2年でカバーするのは無理なので、10年ぐらいかけてカバーしていくつもりで取り組んでみてください。
ITのスキル
IT業界に身を置いていれば、企業の中でもキャリア計画とかITSSのスキルレベル確認などで、具体的にイメージできるでしょう。実際のプロジェクトに参画し、リーダー・マネージャーなどの責任ある立場へステップアップしていくことで得られる知見・経験は他では代え難い貴重なものになります。
ただ、自分で経験したことからしか学べないとなると知識にもムラが出ますので、情報処理技術者試験の高度資格を取得していくことは、ITの専門家を自称していくには必須であると考えます。また、最新の技術情報の心などフォローなど、ご自身でも最新技術にハンズオンで触れていくことも重要かなと思います。
英語のスキル
現在および将来にわたって、基盤を日本に置いていくのであれば、そこまで英語にコミットする必要はないと考えます。私も、英語には自分の人生をコミットしていません。
とは言っても
- TOEICは900点以上
- 英語でプレゼン・スピーチ・会議が行える
- 外国人も含めたグローバル環境での就業経験
というところまでは行っておけると、その後の人生はかなり楽だろうと思います。まずはTOEICの点数を上げるところから始めて、フィリピンの英会話レッスンとか始める感じですかね。英語についての記事はこちらも参考にしてみてください。
マネーのスキル
先ほど申し上げましたが、マネーのスキルは3つに細分化されます。
個人のファイナンシャルプラニング
自分と家族の人生設計を行っていくにあたって、しっかりとしたお金の知識があると、将来の展望がすごくクリアになってきます。ライフプランニング表の作成方法、税金の知識、健康保険・年金の知識、生命保険の知識、不動産の知識、相続に関する知識などなど、普通の人は驚くほど何も知らないで暮らしてます。
社会人であるならば、こういった知識を広く浅くで良いので満遍なく身につけておきたい。そうすれば少なくとも、目前に課題が迫った時に
あの辺を調べれば分かるはずだ
こういう専門家に頼めばいいはずだ
という事ぐらいは瞬時にわかります。範囲的には、FP技能士2級ぐらいの知識ですね。
正直、私が会社を退職して独立できたのもお金を含めた自分の人生設計が、ある程度、見通せていたという事が大きいです。
FP技能士3級は、テキストを1冊買って1日1時間、1ヵ月30時間ぐらい勉強すれば楽に合格できるレベルの試験です。それでいて、生涯役に立つ知識が得られる非常にコスパの高い資格試験だと思います。まずはFP技能士3級を取ってみて、さらに深く知りたければ2級にチャレンジしてみる事をお薦めします。
企業の財務会計
こちらは、日商簿記2級ぐらいの範囲になります。簿記はすごくなめられてると思うんですけど、やっぱり会社活動の基本なので、社会人たるもの一回はちゃんと勉強しておきたいところです。
会社のお金がどう流れているのか、そして財務諸表としてどう記載されていくのかを押さえていくと、自社の企業活動についてもすごく理解が深まりますし、経営者目線が養われます。
FP技能士3級と同様に、日商簿記3級はテキスト1冊で1ヶ月コースです。ただ、製造業にお勤めなら是非とも工業簿記と原価計算の深淵に触れてみて欲しいので、日商簿記2級までチャレンジして欲しい。
資産運用
多額の資産を運用に回す必要はありませんが、証券会社に口座を開き、どこかの企業の株主になり、その企業の決算書を読む、そしてファンダメンタルズ分析について学ぶということは社会人の教養としてやっておくと良いと思います。
上述の簿記の勉強と一緒にやっておくと、経営者目線だけでなく株主の目線を養うことができて相乗効果が生まれると思います。
経営者目線を持て!と言われると
ムリ!って思いますが、実はそんなに難しくない四半期に1回の決算発表のプレゼンと、アナリストとの質疑応答を見れば
「うちの会社の経営陣は、こうやって外部に詰められてるのか」という事が分かる。
その視点で現場の仕事を眺めれば、それが経営者目線です。
— ケビン松永 (@Canary_Kun) 2018年12月9日
「こんなの株主に見つかったら、マジやばくないですか!?っつーか、僕が株主だったら怒っちゃいますよ!」
という感じで現場の仕事を俯瞰できるのが、経営者目線です。
— ケビン松永 (@Canary_Kun) 2018年12月9日
質問回答まとめ
・お金=個人のFP+企業の財務会計+資産運用