30〜40代にもなってくると、住宅の購入というのは本当に大きな関心事となってきます。
近年、都心のマンション価格は本当に高くなってきていて
「これからどう行動すればいいのか」というのは専門家の諸氏においても
なかなか難しい局面に突入してるのではないでしょうか。
・東京オリンピックの2020年が価格のピークなのではないか
・先のことは分からないんだから買えるうちに買っておけ
・日本全体で住宅は余っているから買い急ぐことはない
などなど、ネットにも様々な意見が踊っています。
私事を申し上げますと、私ケビン松永は
2013年にマンションを購入し、2017年にマンションを売却し
現在は、賃貸マンションに住んでいるところです。
いちおうファイナンシャル・プランナーという資格も持っておりますし
独身時代〜DINKS時代〜共働き時代〜現在に至るまで
自分なりに考えてきた事もありますので
今回のエントリでは、住居にまつわる自分の考えをご紹介致します。
なお、SUUMOなどでよくある
賃貸と持ち家のメリット・デメリット比較などは致しません。
一般論についての論点は出尽くしている感がありますので
そういった比較をご覧になりたい方は、SUUMOの記事をご覧ください。
「どこに住むか」は「どう生きたいか」という哲学的な問いだ
普段、あんまり意識してないかもですが
「住まい」って、自分と家族の人生に与える影響が本当に大きいです。
特に意識せず、なーんとなく住んでいるつもりでも、通勤時間、電車の路線広告、地域活動で知り合った友人家族、治安、景観、日当たり、お店、スーパーの品揃えetc
いろんなところで影響を受けてるから!
子供が地域の小学校通い出すとそこから離れられなくなるから!
・・・なので、住居を検討するにあたっては、資産価値だとか割高・割安を議論する前に、「まずは自分と家族の価値観を中心に据えていこうぜ」というのが、私の主張です。
具体的な物件が出てきてから、それを題材にして夫婦間で価値観ぶつかり合うというのもけっこう辛いので、本格的に買おうというずっと前から、家族会議を開いておいたほうがいいんじゃないかなと感じます。
家族のライフステージによって住居のニーズも変わってくる
これは私のオリジナルの考え方ではなく、ファイナンシャルプランナーのテキスト開くと載ってることなんですが、
我が家も、独身時代、子無しDINKS、共働き子供2人、専業主婦子供3人…といったライフステージに沿って、住居に求めるニーズは随分と変わってきました。
- 独身時代は家に居る時間が少なく、家賃が安ければ良かったのでワンルーム
- 子無しDINKS時代は共働きだったので、駅近の2DKへ
- 共働き子供2人の時に、駅近だけど若干狭めの3LDKマンションを購入
- 3人めが生まれて妻は専業主婦へ。今は広いメゾネットタイプのマンションで賃貸
といった感じで、立地・広さ・部屋数などなど、その時々で重視をする項目が変わるため、それに合わせて住まいを変えてきました。
今後も、子供の中学入学とか、介護とか、子供の結婚とか、はたまた仕事関連の事情とか、家族だけの事情に加えて、外部からの要素も入ってきて、将来的に住居に求めるニーズは変わっていくことでしょう。
ストレスフリーを重視する私としては
「家族のライフステージに沿って、移ろいゆくニーズに対応して柔軟に住み替えていく」というのが目指している方向性です。
賃貸も持ち家もオプションの一つ
「柔軟に住み替えていく」ことを目指しているので、一見すると賃貸派なようですが、別にそうではありません。
持ち家には持ち家でしか得られない満足があります。
そこは、カリスマブロガーのらえもん先生の熱量溢れるエントリを読んで欲しい。
何しろ持ち家ですと、それは自分の物ですから、立地にしろ設備にしろ、自由度・満足度は高くなります。
ただですね…。そのマンションに一定の流動性があれば
- そのマンション買って(A)
- 5年住んでみて(B)
- そのマンションを売って(C)
A(購入価格)+B(維持費)−C(売却価格)=5年分の家賃
と考えることだって、できるわけですよ。
だから、柔軟に住み替えていく≠賃貸派 というわけではありません。
「どちらがオトクか?」というコスパ厨から解き放たれることができれば、賃貸も持ち家もオプションの1つとなり、自分が「どこに住むか」「どう生きたいか」という人生哲学に真正面から向き合うことが可能となります。
お金は保存できる。時間は保存できない。
先日、自分のアタマで考えることでお馴染みの有識者がこんなことを言っていました。
首都圏のマンション価格、この10年間で2000万円くらい変わってる。この意味するところは、「家は安い時に買う」を徹底するだけで一生のうちに2000万円トクできるってこと。いくら細かい節約や貯金に励んでも、高い時に家を買ったらまったく無意味。
— ちきりん (@InsideCHIKIRIN) November 11, 2018
「家は安い時に買う」が分かれば苦労しないわ!とタイムラインでも総ツッコミが入っておりましたが…
もし仮にですよ
- これから5年後まで不動産価格が上がり続けてピークを付け
- 10年後にようやく現在と同じ価格まで戻ってきたとして
- 15年後には今から40%マイナスになって底値をつける
ということが分かってたとしたら、あなたはどう行動しますか?
15年後まで待ちます? その時、あなたとご家族は何歳ですか?
もしかするとお金は節約できるのかもしれません。
ただその15年間、家族の住居ニーズに応えずに、失った機会損失はいかほどでしょうか…
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我が家の今の住まいは、個人のオーナーさんが持っている分譲マンションを普通借で賃貸しています。
マンションですけどメゾネットタイプで2フロア。
間取りは2LDK+2LDK+ロフト。広さは40坪超です。買おうとしたらたぶん1億は超えてくるでしょう。
そんなこんなで結論は
・75平米3LDKで子供3人は手狭は手狭
・断捨離とアウトソースを組み合わせれば快適に住むのも不可能ではない
というところです。
でも住んでみて思うのは、やっぱり広さは正義です。家に居場所がある。リラックス出来る。人を呼べる。
なので、職住近接との兼ね合いです。— ケビン松永 (@Canary_Kun) 2018年1月19日
家賃のことを考えると吐き気がしてくるから、できるだけ考えないようにしてますw
なぜ自分は、身分不相応にも、そんなに良いマンションに住んでいるのでしょう。
それは「家族が一体で過ごせる期間は短いから」という切実な想いがあるからです。
自分の家族が、家族として一体で過ごせるのも、長くてあと10年でしょう。もしかすると5年ぐらいで、上の子は親父と口を利いてくれなくなるのかもしれない…。
だから今のうちに「家族としての素敵な思い出を作っておこう」と全力を振り絞っています。
今日は写真屋さんで家族写真を撮りました。
7年前から毎年撮って、年賀状にするとともに、6切りサイズで壁に飾ってます。
子供が育っていく過程が見えて楽しいし、7枚ともなってくると割と壮観です。
少しはお金が掛かるけど、家族の思い出が買えると思えば安いもの
— ケビン松永 (@Canary_Kun) 2018年11月14日
その思い出は、自分と妻だけでなく、子供にとっても素晴らしい財産になるんだと信じて、腹痛に耐えながら家賃を払っています…。
そういった文脈での住まい選びが、自分のアタマで考えた結果です。
幸せな人生に必要なのは、収入よりも支出のセンス
— ケビン松永 (@Canary_Kun) 2018年4月14日
そんじゃーね!